[著者:手水鉢直樹/イラスト:あるみっく/電撃文庫]★
王道な展開、難儀な設定
空から降ってきた訳あり少女を保護した主人公が、特別な能力を持っているが故に狙われている状況の彼女を護り抜こうと奮闘するボーイ・ミーツ・ガールモノ。王道で分かり易い内容かと思いきや、設定面が練り込み過ぎで、ごちゃつきや取っ付き難さを感じてしまってイマイチ乗り切れませんでした。色々削ぎ落した『分かり易い』が欲しかった
『お金』を『魔法』に変換する機械を漏れなく破壊してしまうから、武術に頼るしかない。その武術を用いて救いを求める少女を苦しみの呪縛から解き放つ。この実に分かり易い展開に、余分な『肉付け』をし過ぎているのが微妙な原因か。十五年祭も盛り上がったかと言えば「うーん」な印象で、他の脇役達も取って付けたような感じだったかなあ……。手水鉢 直樹/あるみっく KADOKAWA 2020年05月09日