SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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フルメタル・パニック!2 疾るワン・ナイト・スタンド

[著者:賀東招二/イラスト:四季童子/富士見ファンタジア文庫]

 宗介を巡っての、かなめとテッサの『恋のバトル』の始まり(当人そっちのけで)。かなめは宗介の『日常』と距離が近く、テッサは『非日常』と距離が近い。互いに手が出し難い領域で宗介と深く絡めているので、そう言った意味で見れば“今の所は”互角かな。

 ただ、テッサには軍人としての宗介との『身分の差』が踏み込めない足かせとなりそうで、逆にかなめはまるで恐れを知らない勇敢な暴挙を繰り広げている辺り、宗介の『非日常』にも容易く介入しつつある。なので、結局は初手からずっとかなめの方が優勢なのかなあと。今後どうなるかじっと見守って行きたい。

 あと、前に気になっていた点については、新たな手掛かりはあまり得られず、と言った所。『ミスリル』の実態が少し分かって来た事、『アーバレスト』の“ラムダ・ドライバ”発動には現状『かなめが不可欠だ』と言う事、“奴”らしき人物が生きてるっぽい……などが今回得た収穫でしょうかね。