SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ストレイト・ジャケット7 イケニエのヒツジ~THE SACRIFICE 1st.HALF~

[著者:榊一郎/イラスト:藤城陽/富士見ファンタジア文庫]

 基本は『魔法を使う→魔族化する』の構図。そもそも『魔法の行使』自体が限定的かつ制限的なもので、魔法士がモールドという鎧の防御で『魔族化を制御出来ている』から可能なわけで、本来なら『魔法を使う→魔族化する』が頻発する事はあり得ないわけですね。

 しかし、今レイオットの周囲でその常識が音を立てて崩れ去ろうとしている。前提が根底から覆される『魔法を使っていないのに魔族化する』自体の真相は? レイオットが遂に遭遇した『黒騎士』の正体と魔族化を活性化させているらしい目的とは? そして、冒頭にあったロミリオとロンの関係は? 彼らが今回の騒動の裏でどう関わっているのか?

 そりゃレイオットも、彼が抱えられる許容量を超えた謎が多過ぎて頭も痛くなるってもんですよ。迎え撃つべき難題は多く、それでもそれらをクリアして行けば大きな謎の解明に迫れる、そんな期待感もあったりします。