SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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狐火の家 「防犯探偵・榎本」シリーズ

[著者:貴志祐介/KADOKAWA]

 『密室殺人』がテーマのシリーズ2作目。純子ってクールビューティーなイメージがあったけど、こんな天然気質だったとは。

 榎本も天然と認識しているようだし、特に第2話で蜘蛛への恐怖心からの(心の中での)取り乱しぶりが凄くて、これが純子の“素の気質”なんだなと感じさせてくれるものがありました。

 『密室』のエピソードが4編、一口に密室と言ってもまあ色々あるもんだなあとパターンの豊富さに感心してしまいました。

 個人的に後味的な意味で一番印象深かったのは第1話、密室エピソードが特に面白かったのは第3話、変わり種で目を引いたのが第4話、と言った具合。でもまあ純子の素を存分に堪能出来た第2話が一番良かったかな。