[著者:あざの耕平/イラスト:草河遊也/富士見ファンタジア文庫]★★
安定した生活と収入を求めて特区であくせく働くミミコとジローとコタロウの距離感が、もう遠い昔の事の様に懐かしく感じられた。まだそんなに経ってない筈なんだけど、この後とにかく色々あり過ぎたから……。今となっては長編で味わう事の出来ない騒がしくも穏やかな雰囲気に触れる事が出来て、嬉しいような切ないような複雑な気分だったな。
書き下ろしのクロニクルは、二十世紀後半の世界を背景に、吸血鬼達の動向を切り取って繋ぎ合わせたエピソード。名前の出てる吸血鬼血族総出演。様々な局面での吸血鬼達の“顔”がどれも実に奥深く映る。長編4巻の件は、勿体無い事に記憶おぼろげだったので後で必ず読み返してみようと思う。
既刊感想:1、2、3、4、5、6、7、8
(s)1、2、3、4
BLACK BLOOD BROTHERS S(5)
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あざの耕平 富士見書房 2008年02月