[著者:あざの耕平/イラスト:草河遊也/富士見ファンタジア文庫]★★
短編集最終巻。ドラゴンマガジンに掲載された方は短編連作形式で、いつもタガが外れてはっちゃけ気味な短編集よりはかなりシリアス寄り。逆にしっとりとシリアスかつ重厚に語られる事が多い書き下ろし『クロニクル』は、かつてない暴走&迷走ぶりで、事が解決する終盤まで大爆笑必至な内容(ジローやカーサには笑い事じゃないんだろうけど)。
短編集を読んでいると、本編では既に過ぎ去った特区での日々を遡っている為か、無性にその頃の本編を振り返りたくなる。今回はそういう気持ちを抱かせるような仕掛けが多彩で、特にミミコのジローへの告白とかはねぇ、このエリーゼとのエピソードを抱えてホントもう一度読み返したくなったよ。
既刊感想:1、2、3、4、5、6、7、8、9
(s)1、2、3、4、5
BLACK BLOOD BROTHERS S(6)
posted with ヨメレバ
あざの耕平 富士見書房 2008年10月