6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。

[著者:大澤めぐみ/イラスト:もりちか/角川スニーカー文庫]★★

 4人の独白。他の3人と絡んでいても、ほぼほぼ
各話で主役を務める登場人物の一人語りを聞いてい
るような印象で。ストーリーの筋道があって、登場
人物同士が絡んで、途中様々な変化を見せつつ物語
が進んで行く……イメージは大体こんな具合だった
ので、思っていたのとは大分違った手応えでした。
 個々の感情表現は特盛りで、日常の出来事や対話
を交えて進行するような描写は極力控え目。控え目
だった方を欲していた身としては、好みから離れて
いたからか少々乗り切れなかったかも知れません。
 “誰が誰に対して何を思い抱いているのか”に関
しての心理描写は、物凄く心惹かれるものがありま
した。ただ、過程の部分も見たかったんですよね。