SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

いばらの呪い師 病葉兄妹 対 怪人三日月卿

[著者:大谷久/イラスト:望月朔/小学館 ガガガ文庫]★

いばらの呪い師 (ガガガ文庫)

いばらの呪い師 (ガガガ文庫)

 第4回小学館ライトノベル大賞『審査員特別賞』受賞作。
 探偵小説風異能バトル? これよりもっと探偵推
理色の濃い方が好みだったかなぁ。久郎が三日月卿
についての情報をこるりに求めた時点で、真犯人で
ある三日月卿の素性は徹底的に伏せるもんだと思っ
てたけど(その時点じゃ夕日や久郎の異能力でも使
って推理謎解きするのかなと考えてたから)、実際
には伏線もなんもなくあっさり割れてちと拍子抜け
してしまった。かと言って、異能力で見せ場があっ
たかと思い返すと……久郎の最後のあれだけだった
かも。最初から前面で押してた気がする、夕日の存
在感や異能の方があまり印象に残らなくて残念。

GJ部

[著者:新木伸/イラスト:あるや/小学館 ガガガ文庫]★★★

GJ部(グッジョぶ) (ガガガ文庫)

GJ部(グッジョぶ) (ガガガ文庫)

 帯で京夜が呟いてた『四コマ小説』って何? と
首傾げつつ読み始めてみて即座に納得。最初は全然
気にしないで読んでたけど、収録されている全エピ
ソードを寸分違わずきっちり4ページ分の行数で纏
めている点は何気に凄い事だと思う。一見ゆるふわ
〜な雰囲気で軽々描けている風に感じられるんだけ
ど、短いながらも起承転結を意識して文章量を計算
して……とやっていかなけりゃ、なかなか36話も
描けないんじゃないかなぁ。そんな所が特に印象的
で、他にキャラクター同士のゆるい掛け合いや文章
とイラストとの相乗効果も素晴らしく良かった。