[著者:上月雨音/イラスト:東条さかな/富士見ミステリー文庫]★★
シリーズ第9巻。最終章前編。これまで『僕』が散々思わせ振りに匂わせて来た、志乃との“致命的に最悪な再会”が遂に描かれゆく事に。ただ、前編読んでみただけでは何とも言い様がないよ! という印象。ラストの真白と太一とあともうひとつの部分はあまりに断片的な語りだったので、この演出効果が発揮されるのは最終巻での事だろうしなぁ。
盛り上がりは最高潮なんだけど、「ん? これどういう事?」な疑問符も同時に頻発で、早いとこスッキリしたいよな……色々とさ。本当はあの日あの場所で志乃に何があったのか? そこで彼女を受け留めた『僕』は何を見たのか? ぼやけている部分が真相となって鮮明に描かれる事を願うばかり。
既刊感想:黒き魂の少女
アリスの子守唄
天使と悪魔
愛の証明
呪いは五つの穴にある
支倉志乃の敗北
夢の最果て
空色の未来図
Shi-no(-シノー過去からの招待状)
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上月雨音 富士見書房 2008年12月