SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

筺底のエルピス3 ―狩人のサーカス―

[著者:オキシタケヒコ/イラスト:toi8/ガガガ文庫]★★★

二年と九十六日後
 え、何で? どういう事? ……ってなりますよそりゃあ。いきなり確定事項だけ「ドンッ!」と提示されてしまったので、おとなしく過程を辿るしかないわけですが。この時点では希望が一ミリも見出せない。

間白田俊彦の作戦
 意気揚々、余裕綽々に構えているように見えていたのに……まさかの展開に不意打ち喰らって背筋が凍り付きました。しかしこいつ、重要な事は開示しないままで……いや、でも間白田自身こうなる事さえも予測していたんだろうか?

奥菜正惟とゲオルギウス会
 間白田が上手くに運んだかと思えば、奥菜正惟に完膚なきまでに叩き潰され、いよいよ窮地に陥ったかと思えば割って入ったバチカン共が奥菜正惟を凌駕して……今回もまた状況変化の加速が凄まじく。気が付けば『鬼』の存在が蚊帳の外。何の為に争っているのか見失いそうになる。

絶望と思っていたのは真の絶望じゃなかった
 まじか……まじかよ……。微かな望みがあるとすれば、エンブリオとゲオルギウス会がぶつかってくれて、門部の皆が逃走出来た事か。いやでも、もうエンブリオに惨殺される未来しか想像出来ないんですが……。

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