SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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川上稔 短編集 パワーワードのラブコメが、ハッピーエンドで五本入り1

[著者:川上稔/イラスト:さとやす(TENKY)/電撃文庫]★★★

出し方を迷っている、口に含んだままの何か
 口の中に何か含んだみたく『もにょもにょ』してる。あるいは『ごにょごにょ』か? それとも『もぞもぞ』か? 内緒ごとの様に『ぼそぼそ』と? そんな感じです。何となく遠回しに遠回しするような言い回しに見えて、多分各章主人公達皆が「自分、何言ってんだ?」って溝にハマってたんじゃないでしょうか。迂回に迂回を重ねて、自分自身の『本音』に近付いて気付いて行くような手応えでした。 

流れるように恋に落ちた事を自覚する
 自分語りをつらつらと→している内に気になる『アイツ』を視線で追いながら→気付かぬフリをするも→とある瞬間『恋心』に気付き→視線を向けているのは自分だけじゃないと知って→悶絶。ついでに読んでるこっちも悶絶。この流れ、最高過ぎた。