SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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「手紙屋」蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙

[著者:喜多川泰/ディスカヴァー・トゥエンティワン]

 前作『手紙屋』の続編で、時間としては『前日談』となる内容。今回の主人公は高校生の和花で、進路の悩みや父親との衝突でもやもやした気持ちを抱えながら、手紙屋との手紙でのやり取りの話に出会います。

 手紙での交流のルールや内容に関しては前作と同様で、今回もまた自己啓発的な要素が盛り込まれていて、物語としてもとても楽しめるものでした。前作を読んでいると、結末でニヤリとさせられる事請け合いです。

 特に和花と同世代の高校生には、彼女により感情移入し易くて、手紙屋の言葉の数々が一番深く心に刺さると思いました。大学受験、就職、学業、思春期の両親との距離感、などなど、現役でも過ぎた人でも読んでみて色々思う所はあるのかなあと感じました。

既刊感想:手紙屋 ~僕の就職活動を変えた十通の手紙~