SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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魔力ゼロの最強魔術師 ~やはりお前らの魔術理論は間違っているんだが?~

[著者:北川ニキタ/イラスト:兎塚エイジ/TOブックス]

 魔力ゼロの主人公・アベルが、どうしても魔術を使いたい為に徹底的に魔術理論を学習して、でもそこに限界を感じた所で『科学理論』なる古代書を手にして、絶対と言われる魔術理論を論破しつつ独自の『魔術』を開発して極めて行くお話。

 魔術を受け入れながら疑問の余地をはさみ、新たに得た科学の知識で疑問を晴らして『魔術と科学の融合』を果たす、と言った感じでした。まだまだ発展途上で、アベルにとっても精進の日々。

 一般的な魔術信望者にとっては、アベルの行為は『異端者』に当たるので、その辺りの周囲の目をどう誤魔化しかわして成果を上げて行くかが見物です。

 アベルは『偽神』なる存在から妹が受けた呪いを解く為に、新たな魔術と科学の融合理論の境地を目指しています。興味深いのは、無双はしていてもチートではない点。全てはアベルの学習の成果と言う所が、彼の底知れぬ凄さを物語っているように感じました。