［著者：緒二葉／イラスト：いちかわはる／ガガガ文庫］
３歳児の想夜歌ちゃんが中学生くらいになって「兄貴、キモい」って言われるまでが明確にイメージ出来た（実際には、キモくはないけど溺愛し過ぎでドン引きなのは確か）。
でも、響汰は周囲の視線や噂なんぞ微塵も気にせず“ガチ妹ラブ”を貫いているので、どんな目を向けられたって気にしてないです。存分に想夜歌好きを見せびらかしているので、ドン引きを越えて潔いとさえ思ってしまう程ですね。
想夜歌と同級の郁くんが縁で響汰と『ママ友』となってしまった、郁くんを溺愛するお姉さんこと暁山澄。似た者同士で馬が合いそうかと思いきや、澄の『孤高の優等生気質』が邪魔をして、なかなか分かり合えない所が何度ももどかしく感じられる展開でした。
さすがに境遇が似ているだけでは、響汰も安易に他人の家庭環境には踏み込めませんからね。その辺は何とか深入りしないように、それでも最後は澄と多少は理解し合える関係に進展。なお、恋愛感情は一切ない模様。まだ今の所は、ですけどね。
