SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

フルメタル・パニック!5 終わるデイ・バイ・デイ(下)

[著者:賀東招二/イラスト:四季童子/富士見ファンタジア文庫]

 アーバレストのAI『アル』は、しゃべり方の仕草などが実に“人間くさい”。堅物で融通が利かない宗介とは一見相性が悪そうで、実は互いに“足りないもの”を相棒から得られる相乗効果で相性抜群なのかも知れないなあ、とか。

 あと、このアルの『性格』は、もしかしたら亡くなった開発者であるバニと言う少年の性格に近いのかも知れないなあ、とか。そんな事を読みながら頭に浮かべていました。

 さて、迷っていじけてヘタレた宗介、孤軍奮闘命懸けだったかなめにケツを蹴り飛ばされて、ようやく迷いが吹っ切れて目が覚める。やっぱり宗介って、かなめの強烈な叱咤激励の後押しがないとダメなんだよなあ(ニヤニヤ)。

 まだ深まる謎をいくつも残しつつ、とりあえずこれまでの集大成的な熱い展開かつ盛り上がりも最高潮で大満足でした。ガウルンとの腐れ縁は、これで正真正銘断ち切れたのかな? もっとも、止めを刺したとしても抱えていた情報や影響力そのものは、宗介の心に一抹の不安と歪みとして未だ残ったままなのかなと。