［著者：賀東招二／イラスト：四季童子／富士見ファンタジア文庫］
今回のテッサ……ドジを踏んで足を引っ張り、何か行動すればことごとく裏目に出て、命懸けで死にそうな状況の連続で、最後のとどめに颯爽と救ってくれた宗介からのこの返答。あらゆる意味で、特に宗介への思いに関しては最初から大体結果は見えていながら、それでもあまりに報われなさ過ぎて切な過ぎる……。
宗介は自分の気持ちが分からないから“どう対応すればいいか分からなかった”だけで、ハッキリ自覚すればまあこうなるよなあ、と。ただ、決して優柔不断でも鈍感でもない所をきちんとテッサに示してくれたのは、多分これで良かったのでしょうね。
話の本筋に関して。謎が多い組織『アマルガム』の裏をかいての作戦だったはずが、それさえも見透かされ先手を取られている辺り、もうずっと苦戦してるような印象で。
相手は誰を殺すのも躊躇わない連中で、どうしても人命を最優先する宗介達はそこが圧倒的に不利に働いてしまうのかも。目的がかなめの身柄で、本気で手段を選ばないようになってくると、宗介の護衛も段々と限界が来てしまうのかなあ、と心配が増してしまうこの頃です。
