SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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緋剣のバリアント2

[著者:小山タケル/イラスト:マニャ子/富士見ファンタジア文庫]★★

緋剣のバリアント 2 (富士見ファンタジア文庫)

緋剣のバリアント 2 (富士見ファンタジア文庫)

 前巻で起こった出来事を報告する為に、国家連合
の中枢都市へとやって来たニキとアークとイリュー
ネ。最初はいつの間にか迷子になったイリューネを
アークが追い掛けたり、ニキが霊樹師の関係者達と
再会を果たしたり、ニキの先生である特級霊樹師メ
ルアリス=フルブリースにアークがちょっかい掛け
られたり、割とまったり平和的に進んで行きます。
 中盤以降は、役割が相反する霊樹師とバリアント
の真の関係性が語られたり、国家連合と教会との対
立が前巻より更に際立って描かれていました。どち
らの立場も相手を受け入れられない思想や信念が根
付いていて、特に教会側は端から敵対する気満々だ
ったので、そりゃあ分かり合えず戦うしかないだろ
うなあ、という感じでしたね。そんな状況を、霊樹
師とバリアントの関係を理解したニキとアークが打
開し、対立騒動もひとまず収束という結末でした。
 この物語は今回で完結だそうです。他の霊樹の事
や教会側の敵対心など、まだまだ広げられる要素は
あっただけにこれで終わるには惜しいなと。でも、
最後は綺麗に纏まっていて良かったと思います。ニ
キの少女漫画的な“恋する女の子”の部分も、前巻
以上にニヤニヤ感満載で堪能出来て満足でした。

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