SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君

[著者:神田夏生/イラスト:Aちき/電撃文庫]★★

想定外のカミングアウト
 途中から一陽が何か含みのある言動を取るようになって、「何だろ?」と首を傾げて追ってましたが、成る程「そう言う事か」と。近しい人から聞かされるとどう反応していいやら。ポカーンてなりますね。

無限ループと無限コンティニュー
 ただし最高難度な上でクリアは不可能=想像を絶する地獄と苦痛と絶望の繰り返し。「何でだよ!」と叫びたくなる。たとえそれが理不尽と知りつつ蒼自身で受け入れた事だとしても。

呼び掛ける声の主の“正体”
 これが分からなかったり、もし分かっても納得出来なかったら「ダメだな」って、受け入れられない覚悟もしてました。こっちも一陽の時とと同様に“絶句”でしたが、幸い充分に納得は出来ました。

自分自身も救われてこそ
 蒼が何をどうやっても変わらないので、本当に苦痛で投げ掛けそうになりました。結局は“相手だけを想う”じゃダメなんだなって。そこに“自分”が含まれたからこそ、真の幸せな結末に辿り着けたのかな、と。