SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

宝石商リチャード氏の謎鑑定

[著者:辻村七子/イラスト:雪広うたこ/集英社オレンジ文庫]★★

正義はもう少し慎重に言葉を選んで発するべき
 リチャードもよく言っている。どんだけ『同性愛者』と勘違いされてんの。そういうとこだぞ、と。まあ、そこはリチャードの絶世の美貌に臆しない正義が凄いのか? 鈍感なのか? よく分からない正義自身の“強み”みたいな部分ではあるのかな?

真っ直ぐな気持ちが他者の心を揺り動かす
 多分だけど、リチャードでは自身を曝け出して感情的に接する事は出来ない。その行為を正義が担っているような感じか。直情径行気味だけど、自分に無い“価値”を有しているからこそ、リチャードは誰でもない正義を選んだのかな、と。

宝石と、宝石に関わる人達の物語
 大して宝石に興味を抱いてない最初は「ふーん」だったのが、徐々に宝石の奥深さを感じられるようになって行く。でも、まだまだ奥深さはこんなもんじゃないと思う。更に様々な宝石と人との物語を色々と覗いてみたいですね。