［著者：糸森環／イラスト：凪かすみ／一迅社文庫アイリス］★★
白月の結婚破棄は、やむを得ない事情と、雪緒の誤解と、恋敵の嫉妬による貶め。悪い形で重なってしまったが故に起こってしまった事。
本当は雪緒は白月に一目惚れで、ずっと好きで好きで仕方なかった筈なのに、何故こうも頑なに白月の再度の求婚に応じないのか？ 拒み過ぎがこじれて意地になってるんじゃないのか、と思ったりもしたのですが……実は白月の腹の中の『意図』を読んだ上で、容易く応じないようにしていたんだなと、最後の方で何となく把握出来ました。
この辺は互いの立場上の問題、なのでしょうかね。好きと言う恋愛感情だけでは、受け入れられない面倒さを抱えていると言うか、意外と複雑な想いが絡んでいる。
