［著者：多宇部貞人／イラスト：あずーる／ダッシュエックス文庫］★★
輪廻剣聖 持ち手を探して奴隷少女とゆく異世界の旅 (ダッシュエックス文庫)
前世から何の脈略も無いのでとりあえず「何で聖 剣なんだよっ！」とか突っ込み入れておけば多少は 気が晴れそうなものです。いやほんとに、何で聖剣 なのさ。前世の精神が「もしも聖剣に精神が宿ると したらこんな感じ？」とかで決められたりしたのか な。何せ天上に御座す神々のなさる事ですから、常 人には到底理解の及ばない領域なのだと思います。 そんなわけで、異世界に転生で聖剣になりました なお話。人間的なものとは一線を画す感情描写と、 自力では殆ど自由が利かない身体（聖剣）の動かし 方、この辺りが特に面白かったです。もうサヤが所 有者、シルトが使用者でいいんじゃないだろかと思 うのですが、真の使い手とか居るんでしょうかね。
［著者：暁一翔／イラスト：ニリツ／ダッシュエックス文庫］★★
個人が命を変換して、一国を容易く滅ぼせるだけ の戦争兵器となり得る設定。どこからどう見ても戦 闘特化な設定は、苛烈な戦闘描写こそが最も良く映 えるものと思うのですが、真っ向から喧嘩を売るよ うなこの絶対防衛姿勢、割と嫌いじゃないです。 ハイトの能力を最大限に活かすなら、マグナキア が競り落とすのが良かったのかも知れない。ハイト 自身も戦争の最中で力を振るう事を望んでいて、不 戦のトラキアとシンクの理想とは到底交わる事はな さそうで。ただ、先の設定に制限が掛かるような非 常に立ち回り難い扱いでありながら、そこが挑戦的 で興味を引かれる。トラキアに居る以上、防衛でし か存在を示せないハイトの動向が気になる所です。
［著者：新木伸／イラスト：森沢晴行／ダッシュエックス文庫］★★
短編エピソードはクレイとレナード。地味に主人 公キャラっぽい付加要素が色々増えているような気 もするクレイ、しかしながらどうしても地味な印象 が拭えないのは何故でしょうね。案外描写は少な目 で、魔剣同士が交配!? 出産!? なんて方が衝撃度 が遥か上だったからなあ。潜在能力は高いと思うの で、いずれ一発打ち上げてみせて欲しいものです。 そして本編、アーネストの結婚騒動。これはもう 本当に、良い意味でブレイド変わったよな～、と非 常に嬉しさが込み上げて来る内容でした。“嫉妬心 を抱く”と言う感情自体、初期の頃には有り得ない 事でしたからね。まだ恋愛感情までには届いていな い様子ですが、好意は明確に伝わって来ました。 既刊感想：１、２、３、４、５、６、７、８
［著者：新木伸／イラスト：森沢晴行／ダッシュエックス文庫］★★
圧倒的な存在感が際立つ主な強キャラ以外の脇役 達、彼ら彼女らの活躍が光る内容でした。クレアは ブレイドへの思慕絡みでちょいちょい目立つ場面も ありますが、カシムなんてこんな抜擢もう無いんじ ゃないの？ と言う程に良い感じで存在感出てまし たね。その扱いに関してはカシム本人から異論ある かも知れませんが、機会があればまたアピールの場 を設けて欲しいですよね。まあ登場人物が多いので 次が回って来るまで相当順番待ちそうですけど。 ブレイドに関しては、今回強過ぎると思われるシ ーンが控え目だったような気がします。本人が一般 人とは何ぞや？ を悟りつつあるのか、それとも周 囲の人達の強さが増しているからなのかどうか。 既刊感想：１、２、３、４、５、６、７
［著者：森田季節／イラスト：47AgDragon／ダッシュエックス文庫］★★
若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です! 2 (ダッシュエックス文庫)
なんか、フランツがネクログラント黒魔法社で、 “黒魔法士として仕事をしている”話がメインでは 無くなりつつあるような……。辛うじて新人研修が 関連している程度で、あとは見合い阻止、領地改革 と言う名の副業、そして休暇で帰省……お前会社の 仕事全然やってねぇじゃん！ って風に見えません かねこれだと。語られてないだけなのかな？ まあ これはこれで楽しくていいんですけど、もっと会社 から与えられた仕事ぶりも色々見てみたいですね。 あとは相変わらずあっさり「食べて下さいと」誘 われてヤりまくってます。アリエノールはさすがに ちょろ過ぎるだろうと思いましたが、本人がいいな らそれでいいか。再会でどんな展開になるのやら。 既刊感想：１
