なんか、よく分かりませんでした。一応読み返 してみて辛うじて各話の登場人物の繋がりなんか は掴めたような……気がするようなしないような 自信の無さ。透明で儚い世界観構築を充分に担っ ている文章描写も、思わせぶりな言い回しばかり でハッキリ明確にものを言わない所で、ちょっと 苦手意識と言うか拒否反応が出てしまいました。 読んでいて頻繁に、その時に語り手が“今何を 語っているのか”を見失う事が多くて、「一体何 を言っているんだろう……」と首を捻る事が凄く 多かったです。こういう場合は自分の読解力の無 さを疑ってみたりするんですけど、ストレス溜ま った時点でどの道楽しめなかっただろうなと。
［著者：石動将／イラスト：かれい／電撃文庫］★
魔王信長の転生スローライフ 我がニート生活は異世界にあり! (電撃文庫)
もしも織田信長が『本能寺の変』で生涯を閉じ てから異世界に転生して全盛期の若さと精力を取 り戻したのにスローライフを送ろうとしたら。あ とついでに、もしも明智光秀が女体化ヤンデレ化 して異世界まで信長に付いて来たら……的な。 怠けたい、ぐーたらしたい、ダラダラ日々を過 ごしたい。異世界信長の希望はその辺りに集約さ れていて、勇者として召喚されても自発的には動 こうとしないので、あんまり“織田信長として” 際立った活躍は見られなかったかな、と言う印象 でした。正直「別に織田信長でなくても……」な 呟きも漏れたり。本人、のんびり過ごしたいらし いので信長らしさが出ないのも仕方のない所か。
［著者：蒼山サグ／イラスト：マナカッコワライ／電撃文庫］★★★
タイトルだけの先入観で、〇学生女子達がゴス ロリ姿で卓球する姿を親目線かお兄ちゃん目線で 愛でる物語と思い込んでしまいました。あらすじ 見りゃそんなわけないのは一目瞭然ですけどね。 とは言え、ここまでどっぷり裏世界の闇ゲーム に浸かった内容とは。満額返済すべき借金額を考 慮すると、単なるゲーム感覚の軽い気持ちでは臨 めない世界だと言うのが充分伝わって来ました。 最初の頃に抱いていた「何故卓球？」と「何故 ゴスロリ？」に対し、しっかり理に適った回答が 用意されていたのも良かったですね。多分開催側 の趣味も大いに含まれているでしょうけど、その お陰で真剣勝負の印象も大分違って見えました。
［著者：逢坂為人／イラスト：もくふう／電撃文庫］★★
異世界に間違った人材を派遣してしまったのですが何とかしてもらっていいですか?(泣) ―異世界の 法則が みだれる!― (電撃文庫)
異世界転移しても気軽に帰れるのっていいな、 ってしみじみ思わされました。帰還未確定の長期 滞在期間による経験も面白いものですけど、こう して重荷を背負わされたとしてもサクッと軽い気 持ちで往復出来るのは意外に新鮮な感覚でした。 ただ、智識と珠を毎度の如く問答無用で異世界 に引き摺り込んでくれる駄女神ことペディア、こ いつだけは本当に救いようのないクソ＆クズ女神 で、ムカつきが半端なかったです。何でも土下座 すりゃ許され見逃されると思ってんじゃねえぞ、 と口汚く罵りたくなりましたよ。特殊能力を持た されないながらも、したたかなに立ち回る智識と 珠のコンビは毎度見ていて楽しいんだけどなあ。
賢者タイムが終わらない＝勃たない＝不能…… 笑いを交えて眺めてましたが、実際は冗談でも笑 えない事態に気付いた瞬間に戦慄が走りました。 いや、でも所詮物語の中での他人事だから…… って思い込む事で、どうにかこうにか楽しみたい 方向に専念する事が出来ましたけど。それもこれ も賢太の性格やら行動やら、あとはなるべく賢者 タイム恒常化の衝撃で落ち込まなせない物語の雰 囲気やらに助けられていたと思うんですけどね。 さすがに原因を暴露するわけにもいかないでし ょうし、双葉も不憫過ぎるので戻って欲しいと願 ってましたけど、この結末は……癖になってしま ったとしたらご愁傷様ですとしか言えません。
