SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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カッティング 〜Case of Mio Entanglement〜

[著者:翅田大介/イラスト:も/ホビージャパン HJ文庫]★★

カッティング3~Case of Mio Entanglement~ (HJ文庫)

カッティング3~Case of Mio Entanglement~ (HJ文庫)

 シリーズ第3巻。毎回主役を置き換えて、『B.R.A.I.
N.complex』の実態に迫ってゆくオムニバス形式で進む
予定だったのが、どうやら路線変更らしく。1巻目のミ
オとカズヤを主役に戻してその後を描き続ける模様。
 表面だけを見たら、まあこりゃ紛れもなくバカップル
ってやつだな。犬も食わない夫婦喧嘩。もしくは初心な
少年少女の恋愛にありがちなくすぐったい擦れ違い。
 ただ、ごく一般的な甘酸っぱい青春やってるんなら、
理解し合えてよりを戻すか修復出来ずに破局するかで終
わるんだけど。この二人の場合根本で抱えてるモノが普
通じゃないから、当然普通じゃ収まらないわけで。いち
ゃついてる裏側に、今後の行く末を示唆するメッセージ
性のようなもんが見え隠れしていて、終始脆く危うい感
じを抱いてたんだけど、案の定最後の最後で……。
 今回は地盤固めの準備段階。物語が大きく動くであろ
う本番は次巻から。今後どんな方向に転がってゆくかは、
おそらくカズヤの扱いと葛峰姉弟の動向次第。もしかし
たら、2巻のトモエとケイイチロウも絡んで来る?

既刊感想:〜Case of Mio〜
     〜Case of Tomoe〜