SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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僕がなめたいのは、君っ!

[著者:桜こう/イラスト:西邑/ガガガ文庫]★

 第2回小学館ライトノベル大賞『ガガガ賞』受賞作。

 とりあえず、莉花は「男の子は誰でも心の内に獰猛な狼さんを飼っているんだよ?」って事を意識しておいた方がいいと思うし、洋は色んな事に対してもっと抵抗するって事を覚えた方がいいと思ったよ? 

 いや、だって、一方は無防備に自分の貞操を危機に晒し、もう一方は引きも押しもせずただ流されるばかり。何かひとつ状況が違ってたら危うく大火傷になってるとこだぞコノヤロウ! ってね(植物園スタッフのおじさんの反応が一番まともだった気がするぞ)。

 莉花は頑なに密鬼殲滅に拘ってたんだけど、理由がそれ程のものでもなかったかなぁ。それこそ貞操の危機を晒してまで、初対面の男に「なめなさいっ!」と言う覚悟が必要なものとは思えなくて。その辺肩透かし気味でちと残念。ただ、自己中我が侭ドSツンデレ美少女と、虐げられる事に快感覚えてそうなドM少年の掛け合いは良かった。次あればまたこんなノリで。