SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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培養カプセルを抜けだしたら、出迎えてくれたのは僕を溺愛する先輩だった

[著者:冴吹稔/イラスト:西陽ミツバ/富士見ファンタジア文庫]

喪われた彼の存在を蘇らせる為に尽くした歳月
 240年越しの執念の結晶が報われる。一言でまとめるのは簡単だけど、想像を絶する歳月と労力を目の当たりにして、上手く言葉に出来ませんでした。

 でも、薫子も和真も案外冷静と言うか、240年ぶりの再会に感情が爆発するみたいな雰囲気ではなかったですよね。薫子に関しては性格的なものもあるのか、自身をクローン化してまで成し遂げた影響か、感情表現が人間の頃とは変わったからなのか。

 和真の場合は、喜びより今の現実に感情を適応させる事が精一杯な感じ。慣れて来れば、薫子との付き合いにも徐々に余裕が出て来るでしょうかね。