[著者:品森晶/イラスト:みすみ/MF文庫J]
なんか妙に分かり難い内容でした。色々注目すべき点はあったんですけど、あちこちに手を出しながら話の『主軸』がハッキリしないと言うか……結局何を語っていたんだろう、何が言いたかったんだろう、って気持ちばかりが残ってしまいました。
主人公の多重人格を語るでも良いし、貴族と亜人の見るに堪えない差別環境を広げて行くでも良いし、学園モノとして進めるでも良いし、勇者の事や教団とか邪神とか魔人などの関係についてメインに据えるでも良いし……これらのどれかでも絞って主軸として展開してくれたら良かったのになあと。
これら一つ一つの要素は魅力的ながら、複雑に絡めてまとめ上げてみせている所が微妙なんですね。多分上手く行ってないので読んでいて非常に把握し辛い、となる。教団との因縁は残っているので、もし次があればどれかに絞って分かり易い所が見たいです。
祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る。(1)
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品森 晶/みすみ KADOKAWA 2021年06月25日頃