SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

スキマワラシ

[著者:恩田陸/集英社]

 不思議な現象が何となく最後まで不思議なまま残り続けたように思った所で、微妙な曖昧さだったと捉えるべきなのか、この物語の雰囲気に相応しい余韻と捉えるべきなのか、読了後にちょっと判断に迷う所でした。

 結局ハッキリ分からなかったのは、スキマワラシは何故“この人”を探していたのか、この探し人に対してあのような行動を取ったのか、について。なにか途中でそれらしき事が語られてたかなあ……うーん。この辺は、どこか読み込み不足だった事を疑ってみた方が良いのかも知れません。

 一方で、兄弟の両親の事、散多が感じていた『見知らぬ姉』の気配の事、ついでに散多が気にしていた名前の由来について、などはハッキリ答えが出てくれたのでスッキリ出来て良かったかなと。