SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

魔王学院の不適合者10<上> ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~

[著者:秋/イラスト:しずまよしのり/電撃文庫]

 なにものかに奪われた、アノス所有の二つの城の行方を追って『神界』へとたどり着く。

 神界では、秩序を保つエネルギー源がなにものかに奪われ減少しており、丁度やって来たアノスに略奪の嫌疑がかけられる事に。そこから主柱四神との対話(と言う名の殴り合い)や、真の略奪者探しに考えを巡らせつつ進んで行く展開です。

 崩壊の危機にある神界の秩序の問題をアノスが力でねじ伏せて復旧させる、みたいな流れで決着が付くのかと思ってましたが、想像してたよりもっとずっと話の規模が大きかったです。

 事はアノスが平穏を望む地上や魔界の消滅の危機にまで及び、人間、魔族、神族が入り乱れての混沌極まる総力戦にまで発展してしまいました。

 アノスが普段通りに余裕で構えているので大きな安心感はありますが、現状無事に地上界を存続させて収拾をつける最良の結末が全く想像出来ない。果たして、アノスはこの『秩序の根源』とも言える全能な存在をどう退けるのか。