SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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スプライトシュピーゲルII Seven Angels Coming

[著者:冲方丁/イラスト:はいむらきよたか/富士見ファンタジア文庫]★★

 凰先生、答えはBだと思います! ………(読書中)……………(読了後)ちっ。もしかして、乙と雛が選択した解答以外を選べば正解になるのか?(この二人っていつも狙ったように誤答を選んでるような気が……)

 まあ次は正答に辿り着くよう頑張って考えよう、と思う事にして。今回の見所は、前巻から期待してたもう一方の物語『オイレン』弐との交錯。とは言っても、少なくともこちら側からは刹那の邂逅程度で済んでしまってたなぁ。もっと密接に絡むかと想像巡らせつつ楽しみにしてたので、その辺はちと残念。ただ、『オイレン』の方はまだ未読な為、“二つの物語の視点からひとつの巨大な事件を追う”という楽しみはまだ残っている。

 今回のスプライト。積極的に攻めているかと思いきや、相手の方がいつの間にやら上を行っていて出し抜かれ、乱れた態勢を整える為に守りを固めようとすれば、相手に裏を掻かれ現状維持するので精一杯……後手後手続きでもどかしいわ歯痒いわ。

 終盤の巻き返し→フルボッコによってスッキリさせて貰えたものの、結局この結末さえ最初から見越していた風なリヒャルト・トラクルの一人勝ちで、未だ彼の掌の上って事なのだろうかねぇ。

既刊感想:
オイレン
スプライトI