忘却のアイズオルガン

[著者:宮野美嘉/イラスト:薫る石/ガガガ文庫]★★★

忘却のアイズオルガン (ガガガ文庫 み 12-1)

忘却のアイズオルガン (ガガガ文庫 み 12-1)

 ダヤンとアリアの歪んだ愛憎表現が堪らなく苦し
くて痛々しい。特にダヤンは全てを理解して受け入
れた上で、本心とは真逆の感情を常にアリアへぶつ
けているわけで、もう偽っているのが分かってるの
で眺めているだけでも相当きついですよこれは。だ
って本当は大好きで大好きで堪らないってのに、憎
まれるように振舞わなければならず、しかも願望成
就までずっと続けなければならないわけですから。
 相当の覚悟を持続させなければ為せない所業で、
最初から最後までダヤンのその覚悟は充分に伝わっ
て来ました。ただ、これがまた相当に危うく、数も
全然足りないのに一体の退治でこれだけ梃子摺って
いて、中途で折れないか心配で仕方ありません。