SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★★

二学期スタートの文化祭
 絶対にこじれる、と確信を抱いて臨んだら案の定。別に八幡が火種をぶち込んでるわけじゃないんだけど、八幡が絡むとこうなるよね、って定型パターンが出来上がってしまっている。自称ぼっちで全方位にぼっちと認識されている筈なのに、何故かリア充的なイベントには引き込まれてしまう。

雪ノ下姉妹の関係
 未だにハッキリせずもにょもにょしてるのが気になって仕方ないんですが、二人の力関係であったりとか、互いにどんな感情を相手に抱いていたとかり、特に陽乃が今回意図を持って参加した文化祭の中で、そう言うのが結構見えて来たかなあと言う気もしました。

損な役回り
 八幡自身が「慣れている」「それでいい」と納得して通してしまったら、もう何も言えない。本質を理解している人達が八幡の精神を変えて行くのか、それとも変わらずに痛みとも思わない自傷を繰り返し必要悪を演じ続けてしまうのか。

既刊感想:

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。5

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★

多くは語られず
 雪乃の個人的な事情、家庭の事情などは結局ハッキリ知らされなかった。そう言えば前巻の最後に「これ以降、夏休みでは一切会わなかった」って言ってたもんなあ。

夏休み後半戦
 やっぱり戸塚がメインヒロインだろう。何度も言って自分でも飽きたけど八幡のその反応は何なんだよ。ついでに戸塚の反応も。良い雰囲気に平然と割って入る材木座も図太い性格してるよ。

八幡の掘り下げ問答
 軽い気分でぼっち状況を満喫してるかと思いきや、油断してると心の深い場所に突き刺さるような複雑で深い思考を見せて来る。それがまた遠回りにと言うか、えらく捻くれた思考なもんで掴み辛いんだよなあ。

雪ノ下雪乃について
 雪乃に対して、これだけ個々に感じ方がバラバラなのも凄い事なのか。じゃあ俺は? 比企谷八幡はどうなの? と自問してまた捻くれる。心に残る妙な引っ掛かりは些細なものですが、肥大するか縮小するか、どうなるか。

既刊感想:

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。4

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★

引きこもり野郎、外に連れ出される
 夏休みの八幡。当然の如く引きこもり(可愛い妹付き)。だがしかし、奉仕部所属の呪縛がそれを許さない。見知った面子が揃ってましたが、八幡がそこに居ても案外息苦しさは感じなかったかも。本人は否定してもリア充っぽい事やってるじゃないか、と。

戸塚の男子じゃない疑惑
 間違いなく男の子なのは分かってるけども。最早性別が男でも女でもなく『性別・戸塚』みたいな。八幡が妙な反応するからこっちも妙な気分になっちゃうんだよ。でもやっぱり最もヒロインらしい可愛らしさを無自覚に振り撒いていました。

学級内のグループとぼっちとハブられ
 八幡達が面倒を見る小学生達の中の問題。あまりエグい人間関係の描写ではなかったですが、やっぱりこういうのは何かもやっとした嫌な空気感が増してしまう。八幡の作戦に対しての瑠美の行動は意外なものでしたが、これで良かったのかどうかは、当人達のみぞ知る、みたいな感じだったかなあ。

夏休みは終わらない?
 八幡にしては今回だけで大分充実した夏休みイベントをこなしまくってた印象でしたが。この最後の何とも言えない余韻は……雪乃の家庭環境に踏み込んで行く流れの前兆なのかどうか。

既刊感想:

疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが?

[著者:語部マサユキ/イラスト:胡麻乃りお/角川スニーカー文庫]★★

現実から、夢の中で異世界へ
 主人公と幼馴染ヒロインが夢の中で感覚共有。その舞台が異世界で現実世界の日本から突然転移してしまった状況。疎遠だった幼馴染と、夢と異世界生活の共有で徐々によりを戻して行く、と言うお話。

本題は『夢』について
 現実と夢の異世界を行き来するのがメインかと思ってましたが、実際にはそうでもなかった。夢次が天音とよりを戻す切っ掛けであり、あくまで物語の中の一要素と言った印象でした。中盤以降の夢の中では、異世界だけでなく現実世界の様子も描かれていましたからね。

夢次の才能
 夢に介入する能力、夢に影響を及ぼして現実を変える能力。そんな所でしょうかね。ただ、それよりも更に凄いのは“何時何処でも寝たい時に寝られる事”じゃないかなあ。特に夢次の能力として明確には描かれてませんでしたが、一般人にはなかなか出来ない事でしょう。

『夢の本』と謎の女性の助力
 前任者? と思ったのですが。夢の本の特性にも詳しそうだったし。今後起こる“大事件”とやらで明らかになるのかどうか。でもまあ何はともあれ、とりあえず夢次が望んでいた天音との復縁が果たせて(しかも親密度もぐっと増してくれて)良かったですね。

マジカル★エクスプローラー エロゲの友人にキャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる

[著者:入栖/イラスト:神奈月昇/角川スニーカー文庫]★★

エロゲ世界へ
 主人公をサポートする友人・瀧音幸助に転生(元の人物詳細は全く分からない)。ファンタジー世界のシミュレーションRPG+キャラクター育成みたいな、所謂“やり込み要素”が濃い内容で、今の所エロ要素はまだ“おまけ”みたいな手応えでした。果たしてこれからエロ主体で猛威を振るって行くのかどうか。

ラッキースケベ
 とは言え、ちょいエロな要素は結構しっかり盛り込まれていました。何故か“行く先々でエロイベントに巻き込まれる”展開で。この時点で、既に幸助は友人キャラから主人公キャラに代わりつつあったのかなあ、なんて思ったりもしました。

エロゲのご褒美イベント
 ヒロイン達とヤる、とかではなくて。罠解除やイベント攻略の為に“ヒロインが強制的に痴態を晒す事になる”的なご褒美。制作スタッフ頭おかしい、トチ狂ってる、みたいな幸助の罵倒に思わず笑ってしまった。まあ確かに。でもエロゲではそれが「常識!」「当然!」と通用してしまう所がまた面白いですね。

遅れて来た主人公
 本来幸助が支えるべき存在・聖伊織。まさか次元が歪んで伊織が女性化してるとか……だったら大混乱ですがそれはさすがにないかな。幸助がこのまま主人公ポジションを狙うなら、蹴落とさなければならない相手になりそうですが……。