SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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待ってて、藤森くん!3 藤森くんは奮闘中

[著者:壱乗寺かるた/イラスト:カントク/富士見ミステリー文庫]★

 川島真吾……なんてはた迷惑な奴だ。自分の本質(有能で頭が切れるとか)を隠す為に計算して変人を演じてるのかと思ってたら、素で変人だったよこの男。

 ただ、肝心な所では里見にとって“頼れる寮長”として動いているから余計に性質が悪い。こういう性格だと理解すると、暴走して奇行に走って迷惑被っても何となく許せてしまう(友香はきっと幼馴染みという要素の他に、ここに魅力を感じて落ちたんだろう)。性格的に得なキャラってのかなぁ。まあ憎めない奴ではある。

 それにしても里見はここで既に“巻き込まれ&流され&弄られキャラ”として確立してたのか(この分だと小学生とか幼稚園児辺りでも弄られてそうな気がする)。事ある毎にトラブルに巻き込まれてる姿にもいい加減慣れてしまったせいか、可哀想だ不憫だと思う前に面白いと思うようになってしまったな。女装とか特に。

 次は本筋に戻って完結らしい。十年前の少女が和美だと里見が知る事になるのかどうか、あとは三角関係の決着? 今巻の内容がどう繋がるのかは全く分からない。

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