[著者:岬鷺宮/イラスト:Hiten/電撃文庫]★★
おいてけぼり?
秋玻が矢野に別れを告げて、春珂と“対等の立場”になろうとする。しかしこれを秋玻/春珂の視点で眺めていると、どうにも矢野自身の気持ちを考えずに先走っているように見えて仕方がない。矢野がこの状況を望んでいたとは到底思えない。思考停止
ただ、それで矢野の心がおかしくなってしまったかと言えば、全てが原因とは断言出来ない所で。矢野の方にも、「自分を変えたい」と言っている癖に、嫌悪していた“役割を演じる自分を楽しんでいる”と指摘され気付かされてしまった。それと同時に別れ話だったから、そりゃ精神的に病んでしまうよ。××と『わたし』
“わたし”と父親との過去回想で、ちょっと気になっているのがこの表現。明言してない所は伏線なのかどうか。次巻より秋玻/春珂の過去の話に触れるそうなので、その辺りの事も徐々に描かれて行くのかな?試行錯誤の末に
そもそも一方的に振ったのが原因の一つだろう、と言ってしまうと身も蓋もないのだけど。それでも、矢野の心を大きく揺さぶる事が出来るのは秋玻/春珂だけしかいない、矢野にとってかけがえのない存在、とハッキリ知れたのは良かったのか。三角の距離は限りないゼロ4
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岬 鷺宮/Hiten KADOKAWA 2019年11月09日