SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒

[著者:菊石まれほ/イラスト:野崎つばた/電撃文庫]

 第27回電撃小説大賞『大賞』受賞作。

 『ユア・フォルマ』=レーザー手術で脳に埋め込む情報端末で、脳に連動して直感的に様々な機能を扱う事が出来るモノ。この物語の時代では、安全性が確立され、広く一般的に安価で普及している。

 『電索官』とは。他者のユア・フォルマに直接介入する事で個人情報を得て、様々な犯罪の捜査に貢献する。一部の能力者に許可された特殊な存在。

 人間の電索官エチカと、アミクス(人型ロボットの総称)の補佐官ハロルドとの関係や絆の構築を、事件の中で描いて行く物語。互いの過去の背景を追いながら、コンビとしての掛け合い、電索行為と事件とが複雑に絡み合った奥深さ、などが丁寧に描かれていて見応えも充分で実に面白かったです。