[著者:高村資本/イラスト:あるみっく/電撃文庫]
作中に色々な作品の引用がありましたが、割と会話の中で「その話って入れる必要あるの?」ってなってました。中でも映画ネタが多かったですが、全然知らなくて興味も薄い身からすると、「話のテンポを削いでいて冗長だなあ」としかならなくて。
あとがきから察するに書き手側の趣味と、あとはキャラクターの『特徴付け』目的で盛り込んでるのかなあ、って気はしましたが。個人的にはその辺りが凄く余計で、純と琉実と那織の感情描写を目一杯盛り込んでくれた方が良かったのに、と思いました。
雰囲気的には、重く沈みがちで面倒臭い。相手の事を考えている様で、三人とも自分優先で自分勝手な所がある。その『生々しさ』は、結構好きです。三角関係で明るい付き合い方を模索して行くのか、それとも泥沼にハマって行くのか、見物ですね。