SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

厄災の申し子と聖女の迷宮2

[著者:ひるのあかり/イラスト:桜瀬琥姫/ドラゴンノベルス]

 『迷宮人』と言う、迷宮内で死んだ人間がモンスター化した存在が今回の敵対者。彼らがどの程度の勢力で、迷宮探索者達との戦力差がどれくらいなのかは、あんまりよく分からなかったです。その辺りは結構曖昧な手応えで、ただ極端にどちからに戦力が偏っているわけでもなさそうでした。

 少年神の思惑によって、丁度良い戦力差でバランスが保たれているのかも知れません。なにせ迷宮内で探索者と迷宮人とで『戦争イベント』を起こさせるような狂った神ですから、娯楽として人間もモンスターも等しく駒のように扱っているんだろうなと。

 とは言え、シュンとユアとユナの能力アップには物凄く協力的なので、シュンとしては少年神は敬う存在として、決して邪険な態度にはならず好意的に接しているみたいですけど。少年神としても、いつも想定の上を行かれるので予定が狂って歯噛みしてはいるものの、退屈させない存在としてシュンを認めている所はあるみたいです。

 この奇妙な関係、迷宮脱出条件を満たすまで続いて行くのかどうか。また、そうなった時に少年神はシュンを素直に手放して脱出を認めるのかどうか。まだまだ先の話ながら、両者の関係性はちょっと注意して追ってみたい所です。

既刊感想: