[著者:篠崎芳/イラスト:KWKM/オーバーラップ文庫]
トーカ達の行動と女神に選定されたクラスメイト達の行動を見ていて、相変わらずレベルも次元も天と地の差があるなあ、と今更ながらに思い知らされたような気持ちになりました(それぞれの状況を交互に見ているような展開だったので余計に)。
クラスの連中のギスギスしたやり取りも、トーカの常に死と隣合わせな行軍を前にしたら茶番劇にしか見えないし、桐原の『王の器』とやらも申し訳ないけど鼻で笑ってしまう程だったり。本人が本気で疑いなくそう思っているだけに、余計滑稽に映ってしまうのがどうにもこうにも。
ただ、どうしようもない中でも、綾香と彼女を信頼しているごく少数の仲間だけは報われて欲しいなと願うばかりです。トーカと再会を果たすかどうかはまだ分かりませんが、今回の金棲魔群帯の中でイヴと高雄姉妹が出会った事で、大分トーカとクラスメイト達の物理的な距離が詰まって来ているような気もしました。
あと気になる点としては高雄聖の言動など。彼女はトーカが生きている可能性に何となく勘付き始めているようで、聡明ながら心の底の真意が全く読めない彼女の行動もまた目が離せなくなりつつあります。