[著者:浅倉秋成/KADOKAWA]
作中の『ノワール・レヴナント』と言うトランプのゲーム、面白そうで詳しく検索したら『作中での創作』だったみたいで、そこに「え、そうなの?」と結構な驚きがありました。
一作の為によくここまで練られているなあと言う感嘆の声と同時に、ただのカードゲームでは終わらない、物語の“仕掛け”としても効果を上げている所も非常に面白く感じられるものでした。
と、それはさておき本編のお話。4人の高校生が、自分達の中に目覚めた『超能力』的なものの謎を追いながら、とある一流企業の裏側の事件に巻き込まれて行く。結局、超常現象的な何か、だったんでしょうかねえ?
現実的には説明出来ない所で、ちょっとした『謎の残り香』みたいなものが感じられる結末だったかなと。皆が綺麗に納得して解消……にはさせずに、ある人物にだけちょっとした“捻り”が加えられた演出もなかなかに良いものでした。