SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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変な家

[著者:雨穴/飛鳥新社]

変な家

変な家

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 「栗原さん、妄想力が逞し過ぎる!」とか思わずツッコミ入れたくなりました。彼こそは黒幕か、それに近い重要参考人ではないか……? みたいにずーっと疑いの目線が外せませんでしたよ。

 最後の最後に『隠された真相』を突き付ける辺り、やはりタダもんじゃない感があったんですが、結局本書では詳しい素性は語られなくて。とりあえず、栗原さんは『ただの間取り図深読みの変人』な位置づけで捉えておけばいいのかな、と言う結論に至りました。

 建築物件の間取りを見ながらの考察は、なかなか興味深く読んでいて楽しいものでしたね。現実味があるかどうかはさておき、今後実際に自分で間取りを確認する度に、本書の内容を思い出してしまう事は間違いなさそうです。