[著者:綾崎隼/KADOKAWA]
二人の天才女子フィギュアスケーターのノンフィクション、と言い切ってしまったら言い過ぎかな? でも、個人的には過言ではないと断言出来るくらい、素晴らしくリアルに寄った物語だと思いました。
最初の段階で『オリンピックの最終選考で当確するのは“たった一人”』と示されたら、もうそこから『結末はどう描かれるんだろう?』って興味が尽きる事なく心の中で燃え上がってましたよね。
そこに、全くタイプの違う共に様々な問題を抱える二人の天才少女による情熱のドラマが積み上がって行くもんだから、もう瑠璃とひばりの個性と歩む道に魅せられっぱなしでたまらなかったです。
『結末がどうあって欲しいか?』は、多分読む人によって希望は様々なのだと思います。個人的には、「どんなに残酷な結末でもハッキリ勝敗を付けて欲しい」気持ちを抱きながら読み進めていました。
実際に結末に至った時点で漏れたのは「うまいなあ」って声でしたね。特に批判が殺到してそうな瞳の扱いを受けて、その声が思わず出てしまったのかも知れません。