［著者：中村あき／双葉社］
『恋愛リアリティショー』×『密室殺人劇』の題目。無人島に集められた少数の演者とスタッフ達が、ネット配信の恋愛劇と疑似殺人劇の掛け合わせの物語を創作して行く中で、真の殺人事件が起こってしまうと言う展開。
読了直後の感想として、物語の過程で散りばめられた数々の伏線の回収があまりに見事でもの凄く満ち足りた気分にさせてもらえました。ミステリジャンルに求める要素としては読み手によって色々違いはあると思うんですけど、個人的にはドハマりする程好みなタイプのお話だったかなと。
登場人物達の個性の表現、殺人事件を絡めた物語の盛り上げ方、数々の伏線、密室のトリックと解法、真犯人の動機と真相語り、どれも秀逸で「面白かったなあ！」と最高の余韻が残る物語でした。
