［著者：マルゲリータ／イラスト：甘味みきひろ／オーバーラップ文庫］★★
魔法使いです。勇者のパーティーを抜けたいです。 1 (オーバーラップ文庫)
主人公の心の中で一人語りがクソうざい。頼む からもうちょっと落ち着いてくれよ、と何度懇願 した事か（そして全く奴には届かず）。自分で陰 キャラ自称しておきながら、実際には個性が突き 抜けてて良いキャラなんですけどねえ。アベルの テンション高めの痛い奴感が、あんまり良くない 方向で目立っていた印象で、特に前半は話が進ま ない上に全然頭に入って来なくて参りました。 それでもミッシェル先生の指導を受けて、徐々 に真剣さが増すに連れて大分マシになっていたと は思いましたけどね。元々魔法の実力は高いわけ で、最初の鬱陶しい陰キャラ印象が結構酷かった 分だけ、嫌悪する相手に対しての本領発揮の場面 では格好良く映っていた……かも知れません。
［著者：岩山駆／イラスト：葉山えいし／オーバーラップ文庫］★★
アルフの父・ゼムナスとの偶発的な再会。アル フの中で捨てられた印象が強過ぎて脅威が勝手に 増していたか、それともゼムナス自身が元々それ 程の実力者では無く、鈴狐に鍛えられたアルフが あっさり超えてしまった為か。散々アルフが憎悪 の念を抱いていた相手の割に、意外と難儀せず報 復を果たせてましたよね。もしも再会した時はこ うなるだろう、と予感していた節がゼムナスに見 られたような気もしましたが。アルフが長い事背 負っていた重荷が消えてくれて良かったなと。 一方で、今回襲撃して来た夜兎に関しては、ち ょっと把握し切れてない感じです。次に顔を合わ せた時に、更なる情報も得られるのでしょうか。 既刊感想：１
［著者：彩峰舞人／イラスト：シエラ／オーバーラップ文庫］★★
死神に育てられた少女は漆黒の剣を胸に抱く I (オーバーラップ文庫)
第４回オーバーラップＷＥＢ小説大賞『銀賞』受賞作。 絶対強者の帝国の侵略に、必死に対抗する劣勢 状態の王国、と言った定番で比較的分かり易いタ イプの戦記モノ。そんな把握し易い盤面を丸ごと 引っ繰り返してぶちまけてしまう程の、たった一 騎の反則級の無敵の駒をうっかり盤上の中央に放 り込んでしまったような、そんな印象でした。 帝国軍と王国軍、周辺各国と周囲をとりまく環 境、そして現状の両国の勢力図など、前述のよう に実に丁寧で把握し易い様に描かれていた為、ス ッと物語に没入出来るような馴染み易さがありま した。殆どオリビアによる単騎蹂躙の単純明快さ が影響しているのもあるでしょうけど、今後どこ まで無敵無敗を貫けるか見所となりそうですね。
［著者：篠崎芳／イラスト：ＫＷＫＭ／オーバーラップ文庫］★★★
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1 (オーバーラップ文庫)
学校の１クラス集団、主人公が外れスキル付与 タイプの異世界転移モノ。この手のは割と「はい はい最強クラスメイトをあっさり凌駕しちゃう主 人公チート設定ね」とか内心思っちゃったりもす るもんなのですが。何せ勝手に呼び出しておいて 最弱と切り捨てた女神もクズならば、罵倒嘲笑と 共に見放した一部を除くクラスの連中もクズ揃い だったので、チートでも何でも必ず生還してクズ 共をぶちのめしてくれ！ と、つい絶望の淵に立 たされた灯河の応援に力が入ってしまいました。 桁違いにレベルが上がっても、状態異常付与に 失敗すれば常に即死に繋がる。そう簡単には油断 出来ない緊張感があって面白い所だと思います。
［著者：白米良／イラスト：たかやＫｉ／オーバーラップ文庫］★★★
仲間を一人探して加えるだけでも随分大事で難 儀だなあって、改めて感じさせられるような内容 でした。何せ海上都市がまるごとああなるわ、封 印された神獣とやらの介入もあるわ、聖光教会の 横槍も入るわ。これらに臆せず対処に乗り出せる のは、ただ神代魔法の力があるだけではなく、自 分がやれるだけの全力を尽くして最悪を回避し救 い手となってみせる、そんな信念を抱いているか らではないかなと。特に終盤のミレディの覚悟の 行動にぐっと引き寄せられるものがありました。 まあ神代魔法使いの希少さを考えると、順調過 ぎるくらいかも。これもミレディの“狙った獲物 は逃さない”的な諦めの悪さのお陰なのかな。 既刊感想：１、２、３、４、５、６、７、８ 零１
