SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

異世界料理道1

[著者:EDA/イラスト:こちも/HJ NOVELS]★★

残された料理人の命とも言うべきモノ
 料理人見習いの主人公が、不慮の死を遂げて異世界に転移させられる。『何故?』の部分は今の所一切不明。元の世界から『三徳包丁』を引き継いでいる事が、まだ縁が切れていない事を示しているのかどうか。帰還する当ては全く無いわけですが、アスタの中では既に「自分は焼死したんだ」と割り切っているようなので、現世への未練は抱きつつも異世界で生きる覚悟は固まっている模様。

たった一つの己が誇る武器を手に
 この異世界に転移したアスタ、驚く程特別な能力が何も備わっていない(所謂『チート性能』ってやつですが)。逆に「何か与えてやってよ」と懇願したくなる程に。本当に自身の『料理の技量』一本で、異世界と渡り合って行くみたいですね。

異世界のんびり農家01

[著者:内藤騎之介/イラスト:やすも/KADOKAWA]★★

神が彼を選んだその理由は?
 ブラック企業で疲弊して、十年近く病床で過ごして四十歳手前で過労死って……報われなさ過ぎて切ない。いや、でも酷い境遇なのは、世の中に主人公の火楽だけではなかった筈。何故、神は火楽を選んで異世界転移で救いの道を与えたのか?

最後の方で『必ず救わなければならなかった』事情を知る
 神が火楽を優遇した理由は、最後で明らかになります。知った時は「おいこらっ! 神っ!」ってツッコミ入れてましたけどねー。サービス精神旺盛で、至れり尽くせりな態度になるわけだよ。

おそらく生前の不幸を軽く返済した程度の『勝ち組』
 ともあれ新たな人生、健康体で農業生活を思う存分満喫出来ているようで良かった。もう既に色んな事を成し遂げまくっていて、「これ以上何かやる事ある?」な状況っぽいんですが、続きはどんな風に描いてみせてくれるでしょうね。

異修羅II 殺界微塵嵐

[著者:珪素/イラスト:クレタ/電撃の新文芸]★★

狂人達の戦いの宴、開催の時迫る
 『新しい勇者』を決める為の上覧試合。今回の展開を経て、正式に『六合上覧』と名称が決定しました。が、未だにその舞台は完全に整っておらず、決闘者も全ては出揃っておらず、本戦の開催もあと少しだけ先の事になりそう。とは言え、大分決闘者の個々のエピソードも積み上がって来たので、次巻辺りで火蓋が切って落とされそう。

黄都は修羅達を殺し合わせたい
 ……と言う話は表向きに見えているだけのもので、実は裏の『意図』が存在していた。それが明確に描かれている所が重要なポイント。全ては『黄都二十九官』による策謀で、食わせ物揃いな『修羅』達をも利用しようと目論む。しかし、奴等が大人しく利用されたままでいるとは思えない。

既刊感想:

無職転生~異世界行ったら本気だす~1

[著者:理不尽な孫の手/イラスト:シロタカ/MFブックス]★★

やりなおし人生の『本気』を見せてもらおうか
 前世は真性クズニート。詳細を聞かなくても近親者からの扱われ方で大体察せられる。正直、よくここから改心して異世界転生で真っ当に生きる意志が抱けたなあ、って気持ちでした。もし心底性根が腐っていたら、意気込みだけではこうは行かないと思う。その点で初っ端の頃より大分見直したと言うか、良い意味で見る目が変わりましたよね。

俺TUEEEも無双もチートも見当たらない
 転生先の主人公・ルーデウス(ルディ)。まだ幼年期の成長期の為か、突出した“規格外な強さ”的なものはそれ程見られない。魔術の才覚はありそうだけど、剣の道と比較して、どの方向へ強さを求め伸ばして行くのか。まだ始まったばかりの転生人生、先が見通せないのも楽しみな所。

レベル0の魔王様、異世界で冒険者を始めます2 不思議なダンジョンを攻略してみませんか?

[著者:瑞智士記/イラスト:遠坂あさぎ/GA文庫]★★

元魔王様、その素性はまだまだ分からない事が多い
 イシュト自身の事について、もっと色々分かって来るかなーと思ってましたが、案外語られた事は少な目でしたね。『レベル0』の件とか、異世界転移前の件とか。魔王のイシュトを知る魔女ダーシャなる存在が新たな接点となるも、あまり直接的な絡みは無くて。この辺りは次巻以降に持ち越し。いずれ語られる事になるでのしょうか。

征服欲や支配欲は実はあまり抱いていないのかも
 実際の所、イシュトって『現世で魔王で世界征服』みたいな事したいのかな? 俺TUEEEも無双も控え目で、本気出してるっぽい感じもしないし。とりあえず冒険者活動を満喫出来てれいばいいのかなあ? 名声が上がりつつあるので、周囲の注目が何か影響を及ぼす事になるのかどうか。

既刊感想: