SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?5 ~いくつになってもお姫様~

[著者:望公太/イラスト:ななせめるち/GA文庫]★★

ややこしさ極まる
 やはりこじれた。桃田父と妃さんの経緯を聞いていると「他人の事をとやかく言えるんだろうか?」と首捻りたくなったりとか。まあ他人ではなく、妹(姫)と彼氏の息子(薫)が『年の差約12歳の恋人同士』なもんだから、とても面倒臭い“身内事”になっちゃったわけですが。

15歳男子が背負うには容量限界な状況なのによく受け留めている
 いつかは年の差恋愛について、反対の声が上がるのは元より覚悟していた事。心配だったのは、桃田と織原さんが頑なに別れる事を拒否しても、強制的に“大人の力”で引き離されてしまわないだろうか、と。妃さんはそこまでやりそうな剣幕だったので、どうなるかと思ってましたが、二人の想いの強さが勝った、と言う感じだったかな。

既刊感想:

天才王子の赤字国家再生術6 ~そうだ、売国しよう~

[著者:鳥羽徹/イラスト:ファルまろ/GA文庫]★★

これまでとは少し趣の違う雰囲気な南海遠征
 南海諸島との交易関係を結ぶ為の遠征。折角手に入れたソルジェストの港を放置させない為の方策、でもあるのかな? 今回はウェイン自身が中心になって立ち回るのとはちょっと違っていて、諸島の支配争いの“助力”での立ち回り。

そこまで先読み出来ていたら最早人間じゃない『何か』
 万事平穏とまでは行かないけれど、これまでの過酷な戦争描写に比べたら割と危機感を抱かずに眺めていられたかな(まあ囚われた程度じゃウェインの自由を縛れるわけないし)。しかし半ば巻き込まれて仕方なく、と言った風ではあったけれど、それさえも先読みして取った遠征行為のようにも見えるんですよね。さすがにウェインと言えども囚われの身になったのは偶然……だよね?

既刊感想:

りゅうおうのおしごと!12

[著者:白鳥士郎/イラスト:しらび/GA文庫]★★★

熾烈な三段リーグ争い最終局面
 よもやここまで追い込んで奮起させておいて、銀子を負けさせる事はしないだろうな……と、抱いていた確信がグラグラと不安定に揺れまくる。それ程のギリギリで紙一重の戦い。万が一負けたら……って事をつい考えてしまって、胃が痛くなるような気分で見守っていました。特に銀子の最終対局は、相手が相手なだけに、本当に最後の最後までどちらに結末が転ぶか分からなかった。

道を断たれるのも道を進んで行くのも共に地獄
 銀子が三段リーグで敗退してプロになれないのは嫌だけど、勝ったら勝ったで更に過酷な将棋の道を無限に歩む事になると思うと、先を追うのが恐い気もする。目指す背中が八一ならば、プロとして『修羅の道』を進んでゆくしかないのか。

既刊感想:1011

綾瀬さんは貢ぎたい!2

[著者:空上タツタ/イラスト:かとろく/GA文庫]★★

何故貢がずにはいられなかったのか?
 綾瀬メインで『貢ぎ癖』の切っ掛けとか原因などを描いて行く展開。常に“貢ぎたがる”に関しては「一体何の性癖?」ってめちゃくちゃ謎でしたが、この終盤でようやく判明しました。一言「おいっ!」って、とある人物にツッコミ入れたくたくなりましたね。あまりにしょーもない理由で。でもまあ脱力はしたけれど、須々木の今回の重苦を思えばこんな解決でも良かったのかな。

須々木を攻略するチャンス到来(ただし綾瀬はまだ気付いていない)
 須々木ってさ、割と平気でナンパに繰り出すって結構行動的だよね。「お前ナンパする必要ねぇだろ」って言いたくなりましたけど。須々木の恋愛感情に関して、今回のラストで明確に変化が表れたので、ちょっと面白い事になって来たぞ、と。

既刊感想:

女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話

[著者:みかみてれん/イラスト:雪子/GA文庫]★★

本気で嫌なら拒否して逃げる
 予想してたよりも、もっとずっと鞠佳の『陥落』が早かった。百日間の期限で、絢の超絶テクニックに何とか耐えて粘って最後の最後で屈服させられる、みたいな。そういう展開を想像したてので。個人的には元々それを望んでいたのがあったのかな。でも、改めて考えてみると、鞠佳が自身の内で苦しく葛藤してる姿ばかりだと、あんまり眺めていて気持ち良くはなれなかったかも。

果たして自分はこの二人の空間を覗き見していて良いんだろうか?
 正直、眺めていて物凄く居心地が良くないと言うか、目を逸らしたいけど逸らせない、妙にむず痒い気分だった。ストンと心に落ちたのは、絢が真剣に心の底から鞠佳に告白した瞬間。そこから先は、割とあっさり受け入れる事が出来ていたかな。