SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

VRMMO学園で楽しい魔改造のススメ3 ~最弱ジョブで最強ダメージ出してみた~

[著者:ハヤケン/イラスト:晃田ヒカ/HJ文庫]★★

 俺の知ってるNPCはこれじゃない! ってな具
合のノリで、とてもVRMMO内のNPCとは思え
ない、リアルプレイヤーと何ら遜色の無い感情表現
力でした。現実と虚構との境界線が実に曖昧に描か
れている世界なので、時折ゲーム内である事を忘れ
てしまいそうになるのですが、加えてこんな高性能
NPC達が闊歩しているのを見せられたら、「開発
者って一体何者?」とか思ってしまいますよね。
 その辺りは意識して深く触れずに流しているよう
なので、今後も詳細が描かれる事は無さそうな気も
しますけど。NPCは最初から設定された行動と会
話をこなすだけのイメージだったので、自我を持っ
て動いている様に見えたのは奇妙な感覚でした。

既刊感想:

VRMMO学園で楽しい魔改造のススメ2 ~最弱ジョブで最強ダメージ出してみた~

[著者:ハヤケン/イラスト:晃田ヒカ/HJ文庫]★★★

 例えば……ゲーム内でレア度最高値のアイテムを
戦闘中たった一度きりの攻撃手段を成立させる為に
素材として消費してしまうような、そんな暴挙。
 それが成功した場合に得られるものと言えば、引
っ繰り返すのが不可能に近い劣勢からの大逆転劇、
攻撃が最大出力で通った瞬間の爽快感。これだけで
も超絶レアアイテムを手放しただけの価値は少なく
とも蓮にはあったのでしょう。傍からは常軌を逸し
た行為にしか見えませんでしたけどね。それでも底
辺職に対する強い拘りは蓮らしいなと思いました。
 そしてやっぱりゲームをプレイしている様子がと
ても楽しいです。今回は戦闘メインでしたが、それ
ぞれに異なる蓮の対抗策がまた凄く面白いなあと。

既刊感想:

VRMMO学園で楽しい魔改造のススメ ~最弱ジョブで最強ダメージ出してみた~

[著者:ハヤケン/イラスト:晃田ヒカ/HJ文庫]★★★

 不人気不遇ジョブにも、それ相応にプレイヤーが
避けて通りたくなりそうな事情を色々と抱えている
わけで。そんな不人気弱小職を最強職として使いこ
なしてやる! と言うのが高代蓮の“ゲームを最大
限に楽しむ術”だそうで。不遇職の理由をしっかり
明かした上で、創意工夫を凝らしながらレベル差の
大きい敵を討伐してゆく辺りはなかなかに面白い。
 そして何より、作中でVRMMOゲームをプレイ
している蓮達の姿を眺めていてとても楽しい気分に
浸れるんですよね。割と盛り込みがちな運営者側の
思惑やら裏事情やら、そんなのはばっさりカットし
て、整った起承転結に拘らない楽しい作りを意識し
ているのも良い方へ作用しているなと感じました。

カンスト勇者の超魔教導2 ~今度は盗賊少女とおっさん共を弟子にしてみた~

[著者:はむばね/イラスト:青乃純尾/HJ文庫]★★

 撃退した弱小盗賊団への鍛錬指南は、キリの好奇
心とか気紛れとかの行為だと思ってました。そもそ
も旅の途中で偶然出会っただけだし、あまりキリ達
の行動に影響を及ぼす存在でも無さそうだったし。
 でも、もしかしたらカッチェの本質を最初の段階
から見抜いていたから気に掛けたのか、或いは更に
それよりもっと先の“魔王の気配”を、無意識の内
にでも感じ取っていたからなのかも知れません。
 今回は新たな仲間として、カッチェの新規加入イ
ベントなのかと思いきや、主にキリの過去や伏せら
れていた内面を掘り下げる所を重視していたような
印象でした。これも断片的な描写に過ぎなかったの
で、今後どう盛り込んで行くのか気になりますね。

既刊感想:

最強魔法師の隠遁計画5

[著者:イズシロ/イラスト:ミユキルリア/HJ文庫]★★

最強魔法師の隠遁計画 5 (HJ文庫)

最強魔法師の隠遁計画 5 (HJ文庫)

 魔法師学生達の一大イベントであり、その裏では
国同士の政治的駆け引きが為されていたりの『7ヵ
国親善魔法大会』も、アルスにとっては然程の関心
事では無いようで。自発的にではなく嫌々ながら半
ば強制参加させられたのであっては、そりゃそうだ
ろうなあって思わされる心情も度々見て取れます。
 とは言え、アルスなら褒美をチラつかされても強
引に突っ撥ねる事も出来そうなものなのに、そうし
ないのは“独りじゃない”からなのかなと思ったり
もしました。自分よりもテスフィアやアリスやロキ
やフェリネラの戦いぶりの方をよく見てくれている
ようですし。多分本領発揮はまだ明確になっていな
い裏の事件とやらがハッキリしてからでしょうね。

既刊感想: