[著者:師走トオル/イラスト:緋呂河とも/富士見ミステリー文庫]★★
タクティカル・ジャッジメントSS(4)
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師走トオル 富士見書房 2007年08月
あ〜成る程ね。善行が民事事件扱うのを嫌ってんのはこういう事があったからか。まだ弁護士として未熟だったとは言え、そりゃ民事裁判でこれだけ苦渋を舐めさせられたらなぁ。手間が掛かる上に苦労しまくりな割に実入りが少ないんじゃ善行が依頼を蹴りたがるわけだ。
しかし現実はこんな極端なもんではないらしいけど、この中のエピソードのやつはホントロクでもない事件ばっかだな(ネタとして笑って楽しめる所ではあるんだけど)。普段悪徳弁護士面な善行が、何か今回は押されて折れて失態を演じてと、ヘタレな姿が目立ってたせいか同情心が……これっぽっちも湧きはしなかったけど、民事事件が嫌いな気持ちはすんなり受け入れられたかも。
他には伊予主役の学校裁判にネトゲ裁判など、普通の道を少し踏み外したヘンテコ裁判ばかりで、どれも充分楽しませて貰えたかなと。……ただ、“アレ”はやって良かったのか? いや、元ネタ分かってるんでニヤリとさせられたけど……深く突っ込まない方が無難か。