[著者:小林一星/イラスト:左/ガガガ文庫]
令和の姉・飛鳥の足跡と、『シュレディンガーの猫探し』の本を求めて、手掛かりのあるくりすの地元『猫又村』へと赴く事に。そこで、オカルト染みた怪奇現象と、その裏に隠された真実を探るべく、焔螺が迷宮落としにする為の謎解きに挑む。
最初は村に隠された秘密を提示しながら、徐々に飛鳥との関連に繋がって行く展開でした。そこから何が導き出されたかと言えば、結局“飛鳥は一体何をしたかったのか?” その『意志』みたいなものが、明確にされたんじゃないかなと思いました。
一応、飛鳥と『シュレディンガーの猫探し』の本が絡んだ『時間跳躍』の謎については、今回のラストで焔螺の口から解き明かされていました。ただ、最後結構駆け足で語られていたせいか、ちょっと分かり難さがあったかなあと。結構行き来して読み返したんですけど、それでも難解で充分理解出来たかは怪しいです。それでも、飛鳥が何を為して、何を令和に伝えたかったかは、しっかりと掴めていたと思います。