SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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変人のサラダボウル

[著者:平坂読/イラスト:カントク/ガガガ文庫]

 極端に振り切った『変人』と言うよりは、『ちょっとだけ変わった人たちの集まり』みたいな印象でした。思ってたよりも“まとも”。物語の内容も登場人物たちも。極端な『変態』はいなかったと思います……多分。

 今のところ、まだどこに話の中心が置かれているのか、ハッキリとは定まっていないように感じました。異世界要素か、探偵要素か、織田信長要素か、岐阜要素か、それ以外か。とは言え、特に定まって欲しいと思ってるわけでもなくて。ごった煮感覚で無軌道にあれこれぶちこんでくれた方が、面白くなりそうかなと。

 まあ作中で変人と呼ばれる人たちが、まだ“本気”を出してないだけかも知れませんけどね。果たして惣助は、変人たちに振り回される側なのか、それとも彼自身が変人となり物語を振り回す側になるのか。割と控え目に見えた変人ぶりが、徐々に遠慮しなくなる展開に期待したいです。