[著者:平坂読/イラスト:カントク/ガガガ文庫]
あまり話の方向性を決めずに、登場人物たちの“好きなように動くがまま”描いてゆく感じなんでしょうかね。今回まで読んだ手応えでは、『話の本筋』をあえて取っ払って、自由度の高い話作りをしているのかなあと。メインで動きを追っているのは、大体サラと惣助のコンビがリヴィアみたいですけどね。
関わる相手が徐々に増えつつある中で、割と端役の方までしっかり印象に残る。この辺りは、個々に特色を持たせた描写の巧さが際立っていると思いました。まあ変な人ばっかりだから、という部分も影響してるんでしょうけど。
今の所は特に方向性も見出せないので、読み手によって「これが見たい」「ここが好きだ」みたいな部分にも違いが出て来るのかも知れません。個人的には、友奈ちゃんの復讐劇が始まるんじゃないかと気になって仕方がありません。あと、リヴィアさんは一体どこへ向かっているんだろう……と。想定外の方へ走りまくってるんで、色々な意味で目が離せないですね。
既刊感想:1