[著者:いのり。 /イラスト:花ヶ田/GL文庫]★
国内の貴族階級特権による腐敗政治に、平民と蔑まされる国民たちが暴動を起こす事になる革命内乱。
……いやあ、「ちょっとちょっと、百合ラブコメはどこ行った?」って感じでしたね。
レイとクレアのいちゃいちゃ関係な百合要素は、もちろん充分に盛り込まれていたんですよ。
ただ、国内の貴族と平民の階級格差が絡んだ、『政治の問題』がかなり色濃く取り上げられていたんですよね。
そう言った市民革命みたいな重くシリアスな物語として、想像してた以上に読み応えのある内容でした。
前巻からの伏線の貼り方も見事で、「なるほどそう言うことだったのか」と、ハッとさせられる場面がいくつもありました。
なにより、この動乱の真っ只中での、レイとクレアが互いを強く思い合う描写はとても印象的で素晴らしかったです。
まさに大団円って感じの結末で、とても楽しませてもらえて大満足の読後感でした。
どうやら第二部としてこの続きもあるようで、そちらの展開もまた楽しみですね。
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